2023.12.12

国連気候変動枠組条約 COP28 における OECC の活動と発信

主任研究員 渡辺 潤

 国連気候変動枠組条約COP28が2023年11月30日から12月12日にかけてアラブ首長国連邦・ドバイで開催されました。

OECCからは総勢9名が参加し、日本政府代表団の一員としての活動およびオブザーバー団体として情報発信等を行いました。COP28会期中にOECCは環境省やJICAとの連携により、二国間クレジット制度(JCM)、コ・イノベーションのための透明性パートナーシップ(PaSTI)、フロンガスの削減および冷凍空調機の省エネ、ベトナムのGHG排出報告制度の整備など、様々なテーマに関するサイドイベントを開催しました。

※本記事はOECC会報 特別号2024年2月をもとに作成しています。

二国間クレジット制度(JCM)の促進

 日本政府が2013年から開始したJCMは、プロジェクト件数、パートナー国および対象分野など多くの面で発展を続けています。OECCは環境省との共催により、12月3日にサイドイベント「二国間クレジット制度(JCM)実施の促進と拡大」をジャパン・パビリオンで開催しました。

イベントには、日本側から環境省、農林水産省およびOECC、JCMパートナー国側からタイとチリの政府関係者、JCM の取り組み実施で連携するアジア開発銀行(ADB)が参加し、それぞれの立場からJCM実施の進捗やパリ協定6条との関わりについて情報共有され、更なる展開に向けて必要な取り組みや検討課題について議論がされました。JCMの対象分野の広がりを象徴し、COPでの JCM のイベントとしては初めて農林水産省が登壇し、農業分野でのJCM実施の取り組み状況や期待についても議論されました。

JCM のサイドイベントへの登壇者

JCM のサイドイベントへの登壇者
(OECC からは竹本理事長(左端)、加藤理事(右端)が登壇)

 

 また、OECCは12月8日と9日に展示ブースを設置し、来場者に対してJCMを中心としたOECCの取り組みの共有と意見交換を行いました。

展示ブースには10ヵ国以上から参加者が訪れ、JCMだけでなくOECCの環境協力への関心や相談が寄せられました。

モルジブからの参加者とマングローブ保全の取組みおよび JCM について情報共有

モルジブからの参加者とマングローブ保全の取組みおよびJCMについて情報共有

COP28 を通じた広報活動

 OECC では、毎年 COP の特集ウェブページや X(旧Twitter)を通じて、サイドイベントの開催案内や会場での様子を発信しています。また、COP28 ジャパン・パビリオンウェブサイト(環境省)や炭素市場エクスプレス(環境省)、専門メディアのIISDウェブサイトなども活用してOECCの活動成果を幅広くお伝えできるよう積極的に広報に取り組んでいます。

 

COPに関する情報発信

UNFCCC COP特集はこちらから各年の特設ページをご覧ください。

OECCのX(旧Twitter)アカウント(@OECC_Japan)はこちらからご覧ください。
 
OECC会報
OECC会報 特別号2024年2月

X(旧Twitter)での発信

X(旧Twitter)での発信

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