OECCの役割
OECCは長年にわたり、JCMの案件形成やカーボンクレジットに関する調査、そして情報発信に取り組んできました。この豊富な経験、専門知識、ネットワークをいかして、カーボンクレジット等の手法を活用し、マングローブ林の保全や再生を試みる日本企業等をOECCは支援しています。
カーボンクレジットに関する知見をいかして、マングローブ林の再生や保全を支援しています
マングローブ林は資源、防災、観光業等多様なサービスを生み出す熱帯・亜熱帯の重要な沿岸生態系です。エビ等の養殖地の建設や建材・薪炭などを得るために長年に渡り伐採され続けてきましたが、最近は、マングローブ生態系の生物多様性や、CO2を効率よく吸収できる機能が注目されるようになり、マングローブ林の再生・保全活動が活発になってきています。また、再生・保全の資金を得るために、マングローブ生態系で吸収されたCO2からカーボンクレジットを創出する動きも出てきています。
OECCは長年にわたり、JCMの案件形成やカーボンクレジットに関する調査、そして情報発信に取り組んできました。この豊富な経験、専門知識、ネットワークをいかして、カーボンクレジット等の手法を活用し、マングローブ林の保全や再生を試みる日本企業等をOECCは支援しています。
OECCは林野庁による途上国における森林保全・植林プロジェクトへの二国間クレジット制度活用を目的とした業務の一環として、2022~2023年度にフィリピンでマングローブ植林事業に関する調査を実施しました。調査対象の植林活動は、カネパッケージ株式会社が2009年より社会貢献活動(CSR)としてフィリピン・ビサヤ諸島で実施している事業です。OECCは、この植林活動によるJCMクレジットの創出の可能性を検討するために、マングローブのCO2吸収量の推計、モニタリング方法の検討等を行いました。
マングローブチームには、カーボンクレジットに知見が豊富な渡辺研究員、東南アジアの熱帯雨林での調査研究の経験が豊富な久世研究員、マングローブの集団遺伝学の専門家のトーマス研究員といった、OECCのスペシャリスト達が集結しています。
今まで社会貢献としてマングローブの再生・保全を行っていた企業・NGO、これから取り組みたいと考えている方、ぜひOECCの問い合わせフォームからご相談下さい。
タイトル: Extremely Stochastic Connectivity of Island Mangroves
ジャーナル: Frontiers in Marine Science
著者: Maki Thomas, Yuichi Nakajima, Satoshi Mitarai
日付: 2022年6月13日
DOI: 10.3389/fmars.2022.827590