OECCの役割
OECCは気候変動分野や環境管理分野において、国際交渉の現場から、温室効果ガス排出削減のプロジェクト案件形成に至るまで、環境課題の様々なフェーズ(段階)での取組に関する経験を有しています。こういったOECCの知見に加え、国内外のバラエティー豊かなパートナー機関のネットワークを活用し、途上国研修員に魅力ある研修プログラムを企画、実施しています。
近年では、JICA課題別研修「気候変動への適応」、「気候資金へのアクセス強化」を複数年に渡って実施しています。
研修・企画・運営を通じて、
研修員と共に学び、考え、課題解決に取り組みます
日本では1960~70年代に公害という形で、環境問題が社会問題化した経緯がありますが、多くの開発途上国では、現在でも経済発展や開発を優先し、環境保護・対策が蔑ろにされている状況が続いているのが実情です。JICAでは日本側が研修内容を企画し、開発途上国に提案する「課題別研修」の取組を実施しています。
OECCは気候変動分野や環境管理分野において、国際交渉の現場から、温室効果ガス排出削減のプロジェクト案件形成に至るまで、環境課題の様々なフェーズ(段階)での取組に関する経験を有しています。こういったOECCの知見に加え、国内外のバラエティー豊かなパートナー機関のネットワークを活用し、途上国研修員に魅力ある研修プログラムを企画、実施しています。
近年では、JICA課題別研修「気候変動への適応」、「気候資金へのアクセス強化」を複数年に渡って実施しています。
「研修」と名称がついているものの、英文では“JICA Knowledge Co-creation Program”となっています。途上国からの研修員は日本の取組だけを学ぶのではなく、異なる国から参加する研修員同士でのディスカッションやグループワークを通じて、共に学びます。
JICA課題別研修では、研修員が帰国後に実施する自らの「アクションプラン」の作成及び発表を行うことが求められています。各研修員は、自分が直面する課題に対し、関係者分析や問題・目的分析といったプロジェクト・サイクル・マネジメント(PCM)の手法等を活用します。これにより、課題を抽出・分析し、研修中に学んだ知識を活用しながら、効果的な取組の検討・提案につなげていきます。アクションプラン作成指導を担当するOECCスタッフも研修員が抱える課題に共に向き合い、日本をはじめとする先進国の事例等も引き合いに出しながら、課題解決に向けた取組を支援しています。
座学による研修プログラムも効果的ですが、実際に取組の現場を視察することで、日本政府並びに企業・団体等の取組内容の具体的な理解を促進しています。
OECCの会員企業・団体や、これまで培ってきた関係機関等の豊富なネットワークを活用し、研修員の関心分野に合致する様々な視察先を選定しています。
(研修視察先の一例:「首都圏外郭放水路」(埼玉県春日部市)、「国立環境研究所」(茨城県つくば市)、「森林総研」(茨城県つくば市)、「宇宙航空研究開発機構」(茨城県つくば市)、「気象研究所」(茨城県つくば市)、Fujisawa SST(神奈川県藤沢市)、「東京スイソミル」(東京都江東区)、埼玉県環境科学国際センター(埼玉県加須市)他)