OECCの役割
OECCでは、途上国の水銀対策を担当する行政官を対象とした水俣でのワークショップ等の企画・運営や水銀に関する情報収集・整備、国内外のユースを対象とした環境教育・意見交換の場の提供を主な支援活動としています。水俣市、同市の事業者・団体等とのネットワークを活かして、水俣で蓄積された知見や技術、水俣の人々の思いを、世界やユースに向けて発信することに貢献しています。
水俣から世界へ、次世代へ
水銀対策に関する技術協力や情報発信を支援します
「水銀に関する水俣条約」の下、世界的には、水銀の適正管理や水銀添加製品の段階的規制が進められる一方で、途上国においては水銀を使った不適切な小規模金採掘が今もなお操業しています。そこには環境や健康被害の問題だけでなく、貧困やジェンダーの問題も密接に関わっており、地域の実情をふまえた分野横断的な取組が必要です。水俣病の経験のある我が国は、水銀対策に関する技術協力や情報発信を積極的に行っています。
OECCでは、途上国の水銀対策を担当する行政官を対象とした水俣でのワークショップ等の企画・運営や水銀に関する情報収集・整備、国内外のユースを対象とした環境教育・意見交換の場の提供を主な支援活動としています。水俣市、同市の事業者・団体等とのネットワークを活かして、水俣で蓄積された知見や技術、水俣の人々の思いを、世界やユースに向けて発信することに貢献しています。
国連環境計画(UNEP)が実施する水俣条約実施推進プロジェクトにおいて、UNEPが提供する水銀マスフロー分析及び水銀モニタリングに関するパッケージ教材の校正や英訳を担当しました。また、UNEPや国連工業機関(UNIDO)主催のワークショップや研修では、開催事務局として、途上国からの参加者受け入れのための調整や資料作成・とりまとめ、当日運営等の支援を行いました。
環境省では、次世代の水俣条約への理解の促進と行動の強化に取り組んでおり、OECCは、日本の中学・高校生を対象とした環境学習の支援を行っています。OECCでは、生徒が水銀、水俣病、水俣条約について学んだことや、生徒自身の考えや思いについて、ディスカッションを通じてアウトプットするサポートをしてきました。
環境省主催で、日本と世界の高校生による水銀に関するユースダイアログが毎年オンラインで開催されています。日本からは水俣高校、海外からはかつて世界最大級の水銀鉱山があったスロベニアの高校や、現在、小規模金採掘の問題を抱えるインドネシアやフィリピンの高校が参加しています。OECCは、開催に向けた各校との調整や、各校の発表・議論のサポート、水俣条約事務局ウェブサイト等でのダイアログ開催報告支援を行ってきました。